医療脱毛にも様々な種類があります。中でも痛みが少なく、日焼けなど肌の色で今まで医療脱毛を諦めていたという方でも脱毛ができると評判なのが「ダイオードレーザー」です。
現在、ダイオードレーザーが搭載された脱毛機は多くのクリニックで主流となりつつあります。
ダイオードレーザーにはどのような特徴があるのでしょうか。他のレーザーとの違いや効果、メリット・デメリットなど、ダイオードレーザーについて詳しくご紹介します。
お品書き
ダイオードレーザーとは?その特徴について
日本の脱毛クリニックで使用されている医療レーザー脱毛機は、大きく分けて「ダイオードレーザー」「アレキサンドライトレーザー」「ヤグレーザー」の3つに分類されます。
「ダイオードレーザー」は「半導体レーザー」とも言われ、半導体を利用した近赤外線の医療レーザーです。日本の厚生労働省にあたる米国食品医薬品局(FDA)に効果と安全性が認められている医療レーザー脱毛機です。
ダイオードレーザーは、同じ医療レーザーの「アレキサンドライトレーザー」「ヤグレーザー」と同じく、黒い色や赤い色に吸収されるという特徴があります。
肌は「表皮」「真皮」「皮下組織」から構成されていますが、ダイオードレーザーは810nm~940nmの波長を持ち、これは皮膚の最も深い皮下組織まで到達します。アレキサンドライトレーザーの755nm、ヤグレーザーの1,064nmと比較をすると、ちょうど中間の波長になります。
日本人は白人に比べてメラニン色素の多い人種です。元々メラニン色素を発生するメラノサイトは、表皮組織の最下層に真皮にかかる形で存在しています。
そのためアレキサンドライトなどの波長が短いレーザーでは、表皮のメラニン色素の影響を受やすくなります。ダイオードレーザーの810~940nmという波長は、メラニン色素の影響を受けない皮下組織まで到達をするため、メラニン色素の多い日本人でも影響が少なく安心して使用できます。
ダイオードレーザーは日本人の肌質、毛質に最も合ったレーザー脱毛機なのです。
ダイオードレーザーはアレキサンドライトレーザー、ヤグレーザーとどのような点が異なるのでしょうか。それぞれの特徴を比較してみましょう。
– | ダイオードレーザー | アレキサンドライトレーザー | ヤグレーザー |
---|---|---|---|
波長 | 810~940nm | 755nm | 1,064nm |
産毛への効果 | 産毛や細い毛に効果あり | 産毛や細い毛に効果なし | 産毛や細い毛の効果は薄い |
痛み | 弱い | 強い | 特に強い |
美肌効果 | 少ない | かなり高い | 高い |
導入クリニック | 多い | 最も多い | 少ない |
「波長」「産毛への効果」「痛み」「美肌効果」「導入クリニック数」で比較をしました。ダイオードレーザーは他のレーザーと比べると美肌効果は劣るものの、それ以外はとても優れていることが解ります。
ダイオードレーザー搭載の脱毛機とその特徴
クリニックで使用されているダイオードレーザー搭載の脱毛機は大きく分けて「ショット式」「蓄熱式」の2つの種類に分けられます。
高出力のレーザーを単発で照射する方法で、集中的に強いダメージを与えます。
ショット式のターゲットは毛根のメラニン色素です。メラニン色素に反応をさせて高い熱エネルギーを発生し、毛球部内の毛母細胞に栄養を送る毛乳頭を破壊する脱毛方法です。
照射時に受ける熱は200度以上と高いため、痛みが強いのが特徴です。メラニン色素に反応をするタイプなので、産毛や薄い毛の脱毛は苦手です。
世界で最も使用されているレーザー脱毛機「ライトシェア・デュエット」です。
大小2つのヘッドでの照射が可能で、背中のような広い部分から、VIOなど細かい背中が必要となる部位まで自在に照射をすることができます。皮膚を吸引しながら照射を行うので、ターゲットをより近くに引き寄せることができるから、出力を上げずとも毛球部に確実にダメージを与えられ、痛みの少ない脱毛が可能です。
低出力のレーザーを連続して照射する方法で、じわじわとダメージを与えます。
蓄熱式のターゲットは毛球部よりも上部、表皮近くにあるバルジ領域です。バルジ領域には、毛を生み出す毛母細胞の元となる毛包幹細胞が存在します。蓄熱式では低出力のレーザーを連射して熱を蓄え、その熱によってバルジ領域にダメージを与えます。結果、毛母細胞の元となる毛包幹細胞の生成がストップするので、発毛自体も止めることができるのです。
低出力のため発生する熱も60~70度と低く、痛みというよりもむしろジリジリとした感覚があります。メラニン色素自体をターゲットとしているわけではないので、産毛や薄い毛の脱毛が可能です。
メディオスターNeXT PROは、810nmと940nmの2つの波長を同時に照射できる「ダブルパルスシステム」を採用しています。広範囲に蓄熱ができるだけでなく、肌の温度の上昇を抑えながら毛の温度のみをじわじわ上昇させるため、敏感肌など肌が弱い方でも安心して脱毛をすることができます。痛みもとても軽いです。
メディオスターNeXT PROは「メディオスターNeXT PROの脱毛効果!他の脱毛器との違いや向いている人」でも詳しく解説しています。
メディオスターNeXT PROが2つの波長を持つのに対し、ソプラノアイス・プラチナムは755nm・810nm・1,064nmの3つの波長を組み合わせて照射を行います。実際肌に照射されている熱量がどれくらいなのか確認をしながら照射ができるので、熱の与えすぎを防ぎ、より痛みを軽減することができます。
ソプラノアイス・プラチナムは「ソプラノアイス・プラチナムの効果は痛みのない全身脱毛と口コミでも評判」でも詳しく解説しています。
ダイオードレーザーの5つのメリット
日焼けなど肌に刺激が加わると、表皮部分には肌を守る為にメラニン色素が発生します。アレキサンドライトレーザーのように波長が短いレーザーの場合、表皮部分のメラニン色素に反応をして火傷などの肌トラブルを引き起こす可能性があります。しかしダイオードレーザーの場合、波長が810nm~940nmと長く皮下組織にまで到達をするため、表皮部分のメラニン色素への影響は少なく、肌に負担をかけずに脱毛をすることができます。但し、日焼けが酷いときは施術ができないので注意が必要です。
さらにショット式のライトシェア・デュエットでは吸引しながら照射をするので密着度が高まり、より表皮部分のメラニン色素には反応しにくくなります。
蓄熱式タイプの脱毛機はメラニン色素に反応をするような高出力の光を照射する必要がないため、肌へ負担を掛けずに脱毛をすることができます。
ダイオードレーザーはアレキサンドライトレーザーのように肌の表皮部分のメラニン色素に反応をすることが少なく、ヤグレーザーのように皮下組織のさらに深部まで光が到達することもないので、他のレーザーに比べても痛みが少ないという特徴があります。特に蓄熱式のタイプは低出力なので痛みを感じにくくなっています。
また、ダイオードレーザーを搭載している脱毛機にはどれも痛みを軽減するための冷却装置が照射口に付いているので、照射と同時に冷却を行うことでさらに痛みを軽くすることができます。
光の強さ(出力)は通常ジュールという単位で表します。ほとんどのレーザー脱毛機は20ジュールで火傷を起こす危険性があり、それ以上の出力での使用はできません。しかしダイオードレーザーは表皮部のメラニン色素の影響を受けにくく、冷却装置が付いているので肌への負担が少ないということ、そしてパルス幅(照射時間)が30msと長いということで、通常よりも高い40ジュールでも火傷の恐れがありません。ちなみに3msとパルス幅が短いジェントルレーズ(アレキサンドライトレーザー)は冷却機能がついていますが、ロングパルスではないため火傷の危険性があり、ジュールを上げることはできません。
ダイオードレーザーは他の脱毛機ではダメージを与えにくかった産毛・薄い毛などにも効果が期待できます。
アレキサンドライトレーザーを搭載しているジェントルレーズなどは照射口が円形のため、肌に隙間なく照射をするためにはどうしても重ね打ちをする必要があり、肌への負担も大きく照射漏れが起こりやすいです。
ダイオードレーザーを搭載している脱毛機は照射口が四角形なので、打ち漏れを防ぐことができます。特にライトシェア・デュエットは大小2つのヘッドで照射をするので、打ち漏れも起こりにくいですよ。
ダイオードレーザーを搭載している脱毛機はどれも照射口が広くなっています。特にライトシェア・デュエットは大きいヘッドが22×35mm(総面積770平方mm)です。ヘッドが円形のジェントルレーズは照射サイズが18mm(総面積254平方mm)なので、ライトシェア・デュエットは約3倍のスピードで照射が可能です。
また、メディオスターNeXT PROやソプラノアイス・プラチナムは連射式で肌を滑らせながら照射が可能です。全身脱毛が約60~90分とサロン並みのスピードで施術ができます。
ダイオードレーザー2つのデメリット
「脱毛をしたらシミが薄くなった」という話を聞いたことはありませんか?
元々アレキサンドライトレーザーはシミやアザの治療に使用されていたという経緯があります。シミなどの治療には一点にパワーを集中させるためパルス幅(照射時間)の短いショートパルスが効果的ですが、脱毛はターゲット周辺にダメージを与える必要があるのでロングパルスを使用します。そのため本格的なシミ治療はできませんが、副次的に美肌効果が期待できるのです。ヤグレーザーも同じように美容皮膚科でシミ治療に多く使用されています。
ダイオードレーザーも美容皮膚科で赤ら顔などの治療に使用されているものの、アレキサンドライトレーザーに比べると美肌効果は劣るため、副次的な効果もそれ程期待できません。
レーザー脱毛自体の歴史はそれ程古くありません。日本で医療レーザーによる脱毛が始まったのは1997年、アレキサンドライトレーザーによるものでした。それに遅れ数年後に登場したのがダイオードレーザーです。
一番古いアレキサンドライトレーザーでもまだ20年の年月しか経っていません。ダイオードレーザーはさらに歴史は浅く、理論上永久脱毛が可能とはいうものの数十年後に本当に毛が生えないという確実な保証はありません。
ダイオードレーザーが向いている人、向いていない人
- 痛みの少ない脱毛をしたい人
- 日焼け、色黒で医療脱毛を諦めていた人
- アトピーや敏感肌など肌の弱い人
- 産毛や薄い毛も脱毛をしたい人
ダイオードレーザーは、アレキサンドライトレーザーよりも深い波長を持つので、表皮部のメラニン色素に影響をほとんど与えません。またヤグレーザーのように皮下組織の深部まで到達しないので、痛みを感じにくいという特徴があります。他のレーザーに比べても肌に優しい脱毛ができるのです。
パルス幅も長く、出力を高く設定することもできるので、様々な肌質・毛質に対応をすることができます。蓄熱式の脱毛機ならさらに痛みも弱く、産毛や薄毛の脱毛にも効果がありますよ。
- 脱毛と同時に美肌効果も得たい人
肌にトラブルがあっても脱毛をすることができるダイオードレーザーですが、アレキサンドライトレーザーのように美肌効果は高くありません。脱毛をすることで毛穴が引き締まりニキビなどが改善されるなどの効果は期待できるものの、シミがなくなるというまでの効果は期待しない方が良いでしょう。シミが気になるという方は、専門的な治療をすることをおすすめします。
ダイオードレーザー搭載の脱毛機をしているクリニック
リゼクリニックでは「ライトシェア・デュエット」、メディオスターNeXT PROに照射口が最も大きいXLのハンドピースを付随した上位機種「メディオスターNeXT PRO XL」の2種類のダイオードレーザーのほか、ヤグレーザーを搭載した「ジェントルYAG」の3種類の脱毛機を肌質・毛質によって使い分けています。
レーザー脱毛によって肌トラブルが起きた時無料で保証を行うほか、硬毛化などの副作用が出た場合も1年間の追加照射を無料で行います。コースの有効期限も5年と長く、オススメのクリニックです。
ブランクリニックでは蓄熱式の「メディオスターNeXT PRO」と「ソプラノアイス・プラチナム」を使用しています。痛くない、肌に優しい脱毛にこだわりサービスを提供している人気のクリニックです。
痛みのない脱毛というだけでなく、料金の安さも注目されています。全身脱毛は1回あたり24,000円。コースは月額払いもできるから、無理なく医療脱毛が始められます。
医療脱毛なのに脱毛サロン並みの快適な脱毛が可能に
日焼け肌や色黒の肌など、他のレーザー脱毛では施術ができなかった肌質の方でも脱毛ができるダイオードレーザー。肌に優しいから、今までレーザー脱毛を諦めていたという方でも安心して施術を受けることができます。
医療レーザーというと痛みと施術時間の長さがネックでした。痛みも少なく、施術時間も短いダイオードレーザーは、医療脱毛ながら脱毛サロン並みの快適さで脱毛を進めることができます。
「ライトシェア・デュエット」「メディオスターNeXT PRO」「ソプラノアイス・プラチナム」などダイオードレーザーを採用する脱毛機も多く、日々進化を遂げているのでますます快適な脱毛を行えるようになるでしょう。