脱毛サロンや医療脱毛クリニックでは、脱毛直後の運動を避けるよう指示されます。
健康に良いだけでなく、ダイエットやストレス発散などメリットも多い運動ですが、脱毛直後は思わぬトラブルを招く可能性があります。
今回は、「なぜ脱毛後の運動が禁止されるのか?」「軽めの運動なら大丈夫?」「いつから運動できるのか?」など、脱毛と運動について詳しく解説します!
お品書き
脱毛後の肌はとってもデリケート
一般的なフラッシュ脱毛(光脱毛)や医療レーザー脱毛の場合、毛根に含まれるメラニン色素に反応をする光を照射し、発生した熱エネルギーで毛根にダメージを与えます。
この時に発生する熱の温度は、フラッシュ脱毛で約60~80℃、医療レーザー脱毛で200℃以上にも達するため、施術後の毛穴や肌は軽く火傷を負った状態に。赤みや炎症を起こすことも多く、ほとんどが2~3日で治まりますが、肌のコンディションはいつもより敏感になっています。
また、高熱で肌の水分が奪われてバリア機能も低下しているので、外からのダメージも受けやすくなります。
脱毛後の運動がNGとなる2つの理由
お話ししたように、脱毛後の肌は熱がこもっており、軽く火傷を負った状態です。中には、赤みや炎症、かゆみなどの症状が出ていることも少なくありません。
運動をして体が温まり血行がよくなると、赤みや炎症などの症状を悪化させてしまう可能性や、それが刺激となってかゆみが強まることも。
運動以外にも、体温を上げ血行をよくするものに「お風呂」や「飲酒」などがあります。脱毛後は、体を外側からも内側からも温めないようにしましょう。
運動をしてかく汗は99%以上が水分ですが、皮膚の表面にある垢や皮脂、ホコリなどと交じり合うことで細菌が繁殖しやすくなります。
脱毛後は普段より毛穴が開いた状態です。運動をするとさらに毛穴を広げることになり、細菌が毛穴に侵入して毛嚢炎などの肌トラブルを起こす危険性が高まります。
また、汗が蒸発する時に角質細胞の水分も一緒に奪われるため、脱毛後のカラカラ状態の肌がさらに乾燥しやすくなってしまいます。
脱毛前も運動は避けたほうがベター
脱毛前に関しては運動をしてOKとするサロンやクリニックもありますが、施術2~3時間前は運動を避けることをおすすめします。
脱毛前に運動をすると、血行がよくなり体温が上がります。熱がこもった状態の肌に施術を行うと、施術後に「赤み」や「かゆみ」などの肌トラブルを起こす可能性が高くなります。
また、血流がよくなると皮膚の感覚が鋭くなり、施術中いつもより痛みを感じやすくなります。痛みが強いと出力を下げて施術を行わざるをえず、結果的に脱毛の効果が低くなってしまうことも。
特に敏感肌の人は運動の影響が肌に出やすいので要注意!脱毛直前はできるだけ運動をさけるようにしましょう。
脱毛後の運動はいつから再開して大丈夫?
脱毛後の肌状態が回復するまでには個人差がありますが、少なくても3日は運動を控えたほうが良いでしょう。
ほとんどの場合、翌日以降は肌のほてりや赤みも減ってくるので「運動をしても大丈夫!」と感じるかもしれません。しかし、見た目では分からなくても肌はダメージを受けた状態。肌の内部は熱を持っていることもあるので、自己判断で運動をするのは危険です!
万が一肌トラブルを起こすと、回復までに時間がかかる可能性もあります。肌状態が良いと感じても、脱毛後3日間は運動を控えることをおすすめします。
激しい運動をする場合、脱毛後1週間は控えることが望ましいです。
脱毛から3日を過ぎて肌状態が落ち着いていたとしても、激しい運動で体温が上がり血行がよくなり汗をかくと、赤みやかゆみをぶり返してしまうことも。肌トラブルを悪化させてしまうと治療に時間がかかり、脱毛完了がどんどん遠のいてしまいます。
毎日運動をする人にとっては辛いかもしれませんが、脱毛完了までの辛抱!施術後1週間はできるだけ運動をさけるようにしましょう。
また、肌に赤みが残る場合は、たとえ1週間を超えても運動はNG。症状が改善されない時は早めにサロンやクリニックに相談をしましょう。
激しい運動でなければ脱毛直後に行っても大丈夫なのでは?と思うかもしれませんが、ヨガやウォーキングなど軽めの運動も血行をよくするため、脱毛後に行うと赤みやかゆみが出る可能性があります。
特に、高温多湿の室内で行うホットヨガは、体温が上がり汗も大量にかくため、体への負担も大きく注意が必要です。
脱毛後は激しい運動だけでなく、軽めの運動も避けることをおすすめします。
プールなら水も冷たいし、軽く泳ぐぐらいなら問題ないように思えますが、脱毛後のプールは別の理由でNGとなっています。
プールの水には塩素や雑菌が多く含まれています。通常の肌状態ならそれほどダメージを受けることはありませんが、バリア機能が低下した脱毛後の肌には刺激が強すぎます。さらに室外となれば、紫外線の影響を受ける可能性も。また、海も同様です。
プールや海へは、脱毛後1週間~10日ほどたってから行くようにしてください。そして出掛ける際には紫外線対策をしっかり行い、プールや海から出た後はシャワーで汚れを落として十分に保湿を行ってくださいね。
サロン・クリニックによって運動OKのタイミングは異なる
脱毛後の運動がいつOKとなるか、サロンやクリニックによって見解も異なります。
サロン・クリニック名 | 運動に関する対応 |
---|---|
キレイモ | 脱毛前後12時間は避ける |
脱毛ラボ | 当日のお手入れ前後はNG |
ミュゼ | 当日のお手入れ前後はNG |
リゼクリニック | 当日の激しい運動はNG |
フェミークリニック | 翌日以降肌の状態を見ながら |
ほとんどの脱毛サロンやクリニックでは脱毛当日の運動は絶対NGです。
脱毛方法にも違いがあるため対応も異なりますが、運動禁止期間が一番短いのはキレイモで、脱毛12時間後には運動をしてもOKとしています。
運動だけじゃない!脱毛前後に避けたい行為
脱毛前後は運動以外にも、体温を上げて血流をよくする行為、また汗を大量にかく行為はさけるようにしましょう。
アルコールは血管を拡張する作用があるので、飲酒をすると血流がよくなります。
汗もかきやすくなるので、脱毛をすると赤みやかゆみなどの症状を引き起こす可能性があります。脱毛前後の飲酒は避けるようにしましょう。
脱毛当日は肌に熱がこもっているので、湯船への入浴をNGとするサロン・クリニックがほとんどです。湯船に入り体が温まると、さらに熱がこもってしまいます。施術後2~3日後、熱のこもりが取れるまではぬるめのシャワーを浴びる程度にしてください。
血行が良くなり発汗を促す「温泉」「岩盤浴」「サウナ」も、脱毛前後に利用すると赤みやかゆみのリスクが高まります。また、不特定多数の人が利用するため雑菌多く、更なるトラブルを招く恐れもあるので利用はやめましょう。
エステやマッサージは血行を促進するだけでなく、筋肉をほぐす際に肌にも負荷がかかるため、バリア機能の低下している脱毛後は控えましょう。また同じ日に施術を行うと、肌トラブルが起きた際にマッサージが原因なのか、脱毛が原因なのかが分からなくなってしまうことも。
脱毛後の運動で肌トラブルが起きてしまった時の対処法
脱毛後、肌状態が回復してから運動を再開しても、赤みやかゆみなどのトラブルが起こる可能性がゼロではありません。そこで、肌トラブルが起きた時の対処法をご紹介します。
運動をして肌に赤みやかゆみが出てしまったら、応急処置としてまずは患部を冷やしましょう。冷やす際は、保冷剤を直接あてると肌に刺激が強いため、保冷剤をタオルでくるむか濡らしたタオルで優しく抑えてください。
また、体全体がほてっている場合は冷たい飲み物を飲むのも効果的。運動の後で失われた水分をしっかり補給し、体全体を冷やすようにしましょう。
冷やして患部の赤みが落ち着いたら、次に保湿をして肌を保護しましょう。
脱毛後の肌はとても乾燥しています。バリア機能も正常に働いていないので、運動をして体に熱がこもると、水分がどんどん奪われ乾燥に拍車が掛かります。
バリア機能を正常に働かせるためにも、十分に保湿をすることが大切です。また、肌が潤うとターンオーバーが整うので、肌の回復も早くなります。
炎症が酷い場合、また自分で応急処置をしてもなお赤みやかゆみが長引く場合、早目にサロンやクリニックに相談をしましょう。
「そのうち治るだろう」と放っておくと、症状がどんどん悪化する恐れがあるだけでなく、色素沈着として残ってしまうことも。また、肌が回復するまでにも時間がかかるので、脱毛再開もどんどん遅くなってしまいます。
少しでも「おかしいな?」と思ったら、すぐにサロンやクリニックに相談をするようにしてください。
脱毛後の運動は肌状態が良くなってからスタートしよう!
「いつも運動しているから、これくらい大丈夫!」と思うかもしれませんが、脱毛後の肌はダメージを受けてとてもデリケートな状態です。
運動をして血行が良くなり汗をかくと、赤みやかゆみなどの肌トラブルを起こす危険性が高くなります。治療が必要になってしまうと完治するまで脱毛も再開できなくなってしまうので、脱毛前後の運動には注意しましょう!
脱毛後の運動は、少なくても3日間、できれば1週間あけてから行うと安心です。
また、運動だけでなく体を温め、汗をかく行為には注意が必要です。赤みが酷くなったり長引く場合は、すぐにサロンやクリニックに相談をしてくださいね。