ムダ毛のないツルツル肌を目指して脱毛サロンへ通っても、1回で脱毛が終わることはありません。脱毛が終わるまでには短くても1年は掛かるので、その間は脱毛と並行して自己処理を行わなくてはなりません。
「せっかく脱毛サロンへ通っているのに、ムダ毛の処理なんて」と思うかもしれませんが、脱毛中の自己処理って実はとっても大切なんですよ。
脱毛サロンへ通う間、どのように自己処理をしたら良いでしょうか?脱毛中に絶対してはいけない自己処理方法や、サロンへ行く前の自己処理方法などあわせてご紹介します。
お品書き
どうして脱毛中でも自己処理が必要なの?
脱毛サロンでは毛の成長サイクル「毛周期」に合わせて脱毛を行います。
毛周期は毛の成長サイクルで、「成長期→退行期→休止期」を繰り返し新しい毛に生え変わっています。脱毛サロンのフラッシュ脱毛やクリニックの医療レーザー脱毛は、毛根部分のメラニン色素に反応をして毛乳頭などにダメージを与るため、毛根部分にメラニン色素が十分に存在し、毛乳頭と毛がしっかりと結びついている成長期の毛にのみ効果があります。
成長期の毛は全体の約20%にしかすぎず、残りは退行期や休止期の毛です。退行期や休止期の毛が再び成長期を迎えるタイミングで繰り返し照射を行うことで、徐々にムダ毛がなくなっていきます。ムダ毛処理の効果には個人差がありますが、自己処理が必要なくなるまでフラッシュ脱毛は12~15回、レーザー脱毛で5~6回ほど必要になります。
「何回も脱毛が必要なら、1週間おきに照射すれば?」と考えるかもしれませんが、退行期や休止期にある毛が再び成長期を迎えるためには、顔で約1~2ヶ月、他の部位では約2~3ヶ月掛かります。脱毛サロンではこの毛周期に合わせて約2ヶ月ごとに脱毛を行うので、フラッシュ脱毛で自己処理が必要なくなるまで約2~3年は掛かるのです。
脱毛の回数を重ねるうちに毛は細く、少なくなってきます。6回目あたりから自己処理の頻度も回数もグンと減ってきますが、少なくても1年以上は自己処理が必要になるでしょう。
脱毛中に絶対NGなムダ毛処理方法【カミソリ・毛抜き・除毛クリーム】
手軽にサッとムダ毛処理ができるカミソリですが、カミソリの刃は肌の表面にある角質層を傷付けます。角質層にはバリア機能があり、「外部の刺激から体を守る」「体の水分を外へ逃さない」という2つの役割を果たしています。角質層は厚さが0.02~0.03mmととても薄いので、カミソリによる自己処理で簡単に傷がついてしまいます。特に毛の流れと逆方向に剃る「逆剃り」は、肌への負担が特に大きくなります。
角質層に傷がつくと、外部の刺激によって肌荒れや炎症を起こすトラブルが起こりやすく、さらに水分が失われるため肌が乾燥状態になります。この状態で脱毛を行うと更なる悪化を招くため、脱毛中はカミソリによるムダ毛処理は避けるようにしましょう。
毛抜きによるムダ毛処理は脱毛中には絶対NGです。
フラッシュ脱毛やレーザー脱毛は毛根にあるメラニン色素に反応をしてダメージを与えます。毛抜きによるムダ毛処理は毛を毛根から抜いてしまうので、せっかく成長期を迎え脱毛ができる状態になったムダ毛にダメージを与えられなくなってしまいます。
さらに、一度抜いてしまうと毛周期が乱れてしまいます。脱毛のサイクルが狂ってしまうので、毛抜きによるムダ毛処理を脱毛中に行うことは絶対に避けましょう。同じ理由で、除毛ワックス・除毛テープもオススメできません。
脱毛中に限らず毛抜きによるムダ毛処理は、埋没毛や毛嚢炎などの肌トラブルを引き起こす可能性が高いのでオススメできません。
多くの除毛クリームは、「チオグリコール酸カルシウム」と呼ばれるタンパク質を分解する物質を含んでいます。私たちの毛はタンパク質でできているため、チオグリコール酸カルシウムの働きで毛を分解させて溶かし、除毛することができるのです。
一つ忘れてはならないのが、毛と同じように肌もタンパク質でできているという点です。肌は毛とは構造が違うため溶けることはありませんが、クリームの影響は少なからず受けています。特に敏感肌など肌の弱い人は、除毛クリームの刺激で肌が炎症を起こすこともあります。
炎症を起こした肌に脱毛を行うと、肌トラブルをより引き起こしやすくなります。脱毛期間中、特に脱毛前後は除毛クリームを使用しないようにしましょう。
脱毛中もOKな自己処理法と注意点
脱毛中にできるだけ肌への負担を少なくムダ毛処理をするなら、電動シェーバーがお勧めです。
「シェーバーならカミソリと大差はないのでは?」と思われるかもしれませんが、同じ毛を剃るものでも肌への影響が全く異なります。シェーバーとカミソリの最大違いは「刃が直接肌に当たるかどうか」です。カミソリはムダ毛の根元からしっかり剃ることができるものの、刃が直接肌に当たっているので肌の角質層を傷付けてしまいます。一方シェーバーは毛の根元から剃ることはできませんが、刃が肌に当たらないから角質層へのダメージも少ないんです。
肌が敏感という方は、顔用のシェーバーの使用がオススメです。体用よりも肌により優しいから、安心して使用することができます。
肌に優しい電動シェーバーですが、以下の点を注意すればより肌への負担も少なく、脱毛中でも安心してムダ毛処理ができます。
脱毛後1週間は自己処理をしない
フラッシュ脱毛やレーザー脱毛は毛根に熱による大きなダメージを与えるため、脱毛直後は肌が火傷のように軽い炎症を起こしている状態で、非常に敏感になっています。脱毛直後にムダ毛処理を行うとさらに肌トラブルを引き起こす可能性があるため、1週間ほど自己処理は控えましょう。
入浴後など清潔な状態でおこなう
比較的安全な電動シェーバーでも、肌の状態によっては角質層にダメージを与えることもあります。バリア機能が弱くなると、外敵などの侵入が起こりやすくなり、肌荒れや毛穴に細菌が入り込んで毛嚢炎を起こすことも。少しでも肌への負担を避ける為にもためにも、入浴後など清潔な状態でムダ毛処理を行うことをオススメします。また、電動シェーバーも常に清潔に保つようにしましょう。
ムダ毛処理の後はしっかりと保湿する
ムダ毛処理によってバリア機能を果たす角質層に傷がつくと、肌の内側の水分が失われて乾燥しやすくなるだけでなく、細菌などの外敵も侵入しやすくなります。保湿クリームは「蓋」の役割を果たします。ムダ毛処理の後は保湿クリームなどで角質層をしっかりと保護してあげることが大切です。
サロンへ行く前のムダ毛処理方法と注意点
脱毛中は肌に負担をかけないためにもできるだけ自己処理は控えたいところですが、サロンへ行く前には必ず自己処理をしていく必要があります。
フラッシュ脱毛やレーザー脱毛はメラニン色素など黒い色に反応をするため、施術を行う際にムダ毛が伸びた状態で行うと、光の力が分散されてしまい、脱毛効果が弱くなってしまいます。また、毛が伸びていると熱に反応する部分がそれだけ増えることになり、火傷を起こすリスクも高まります。ジェルを使用するサロンでは、長いムダ毛が邪魔になってジェルの浸透を妨げることも。効果をより高く、危険性をより低くするために、施術前には必ずムダ毛の処理を行う必要があります。
もう一つ、事前に自己処理が必要な理由として「時短」が上げられます。昔は脱毛前のシェービングというと、サロンがサービスで行ってくれることがほとんどでした。しかし今は脱毛サロンが低料金化し、通う人も増えています。できるだけ一人当たりの施術時間を短くしてより多くの顧客を受け入れるために、「シェービングは事前に自分で行う」という体制を取るサロンがほとんどです。
多くの脱毛サロンでは、施術の1日~2日前の自己処理を推奨しています。施術当日でもOKのサロンもありますが、もし肌に傷をつけてしまうと脱毛時に肌トラブルが発生することや、脱毛自体ができなくなってしまう可能性もあるため、リカバリーも含めて2日前に自己処理を行うと安心です。
大手サロンのミュゼプラチナムではカミソリでもOKとしていますが、基本はどの脱毛サロンもシェーバーでの自己処理が推奨されています。カミソリや毛抜き、除毛クリームなどを使用すると脱毛が数週間に渡りNGになるサロンもあるので、注意が必要です。
剃り残しがあったときの対応は各サロンによって異なります。無料でシェービングを行ってくれるところもあれば、有料の場合もあります。また、剃り残しを避けて脱毛をすることや、脱毛自体を断られることもあります。ムダ毛の許容範囲は「2mm以内」です。2mmを超えてしまうと剃り残しと判断されることがあるため注意が必要です。
それでは、手の届かない背中や襟足、自分では見えにくいIラインやoラインの自己処理はどうしたら良いでしょうか?
自分では処理のしづらいムダ毛に関しては、脱毛サロンがシェービングを手伝ってくれることが多いので、無理矢理お手入れしていかなくても大丈夫です。但し、一言で背中といっても「どこからがサービスで剃ってくれ、どこからが剃ってくれないのか」という境界線をしっかりと聞いておきましょう。
シェービング行ってくれる脱毛サロンでは、衛生上の問題からシェーバーの持参が必要な場合もあるので、サロンに事前に確認しておくと安心です。
スベスベ肌になるためには脱毛中は正しいムダ毛ケアが大切
脱毛中でも自己処理が必要ということが、お解かりいただけたでしょうか?
脱毛中は肌もデリケートな状態になっている為、普段以上に注意してムダ毛ケアをすることが大切です。サロンでスピーディーに脱毛を完了させるためにも、ポイントを抑えて自己処理をしましょう。
正しいムダ毛ケアで、スベスベ肌をゲットしてくださいね。