施術を受ける前はなんともないのに、全身脱毛が終わった後に疲れを感じる人は少なくありません。横になって施術を受けていただけなのに、どうしてだるさを感じるのか不思議ですよね。
全身脱毛後に感じる疲れには、実はちゃんと理由があるんです。決して「気のせい」ではありません!
そこで今回は、全身脱毛後に感じる疲れの原因や対策方法などご紹介します。
全身脱毛って疲れませんか?
全身脱毛をした後、「疲れ」や「だるさ」を感じる人は少なくありません。また、疲れやだるさといった症状以外にも、次のような体調不良が起こる人もいます。
- 熱っぽい
- 汗が出る
- 吐き気がする
- 頭痛がする
- めまいがおこる
- 動悸がする
- 悪寒がする
こうした症状は一時的なことがほとんどですが、できるだけ早く回復させるためにも休息をしっかり取ることが必要です。
ちなみに、疲れには「体の疲れ(肉体疲労)」と「心の疲れ(精神疲労)」があります。脱毛で感じる疲れも、この両者のどちらかにあてはまります。
全身脱毛に疲れを感じる6つの原因
全身脱毛の後に疲れる原因として最も大きいのが、施術によって体に熱がこもったことによるものです。
一般的にサロンのフラッシュ脱毛やクリニックのレーザー脱毛は、毛根のメラニン色素に反応をする光を照射して、毛根に高熱のダメージを与えます。そのため、脱毛後は軽く火傷を負った状態になっており、体に熱がこもっているのです。
これは脱毛後の状態としては正常ですが、体の中では早く熱を下げて元の状態に戻そうと免疫機能がフル稼働しているため、疲れを感じやすくなるのです。
全身脱毛の場合、脱毛後の肌は軽く火傷を負った状態で、とても乾燥をしています。さらにバリア機能も低下しているため、体の中の水分も奪われることに。
体内の水分量が減ると、血管の中の血液がドロドロになってスムーズに流れなくなってしまいますが、血液には体の隅々まで酸素を届け、老廃物を回収するという役割があります。
血液がスムーズに流れなくなることで体が酸素不足になるだけでなく、老廃物も蓄積されるため疲れやすくなってしまいます。
昔にくらべスピーディーになったとはいえ、全身脱毛はどうしても施術に時間がかかります。
使用する脱毛機や脱毛方法によってもバラつきはありますが、ワキのように狭い範囲の脱毛であれば5~10分もあれば終了するものの、全身脱毛ともなるとほとんどのサロン・クリニックで約60~120分ほどかかります。
さらに、仰向けやうつ伏せでリラックスして寝そべっているだけでなく、腕を脱毛するときは腕を伸ばす、足を脱毛するときは足を開くなど指示された通りの体制を取らなくてはならないので、長時間にわたって緊張状態が続き疲れを感じやすくなります。
一般的に、脱毛には痛みが伴います。
痛みの感じ方には個人差がありますが、特にワキやVIOは、デリケートな部位である上に濃く太い毛が生えているため、他の部位に比べても痛みを強く感じます。また、フラッシュ脱毛よりもレーザー脱毛の方が痛みは強く、人によってはかなりのストレスを感じることも。
痛みが強いと、つい体にも力が入りこわばってしまいます。「長時間痛みに耐えなくては」という精神的なストレスも相まって、体には大きな負担がかかります。
サロン・クリニックでは、全身脱毛の前に着ている服を脱ぎ、ガウンやラップタオルに着替えます。施術はガウンをめくりながら行いますが、施術する部分以外はバスタオルで隠してくれるので、長時間全身が露出することはありません。
とはいえ、薄着で長時間過ごすことに変わりはなく、冷えやすい人は体に負担がかかってしまいます。その上、施術には肌が火傷しないように冷却ジェルを塗り、施術後には火照った肌を鎮静するためにさらに冷却を行うため、体も冷え切ってしまいます。
全身脱毛の場合、長時間寒さを我慢することになり、体に不調を感じる人も少なくありません。
全身脱毛は長時間肌を露出するだけではなく、普段見られたくないムダ毛をさらさなければなりません。特にVIOは、親しい人でも見られることに抵抗がある上、施術の時の体勢に恥ずかしさを感じてストレスとなってしまうことも。
脱毛に慣れてくればリラックスして施術を受けることもできますが、初めのうちは緊張で疲れを感じることも少なくありません。
また、スタッフとの相性も大切です。長時間を一緒に過ごすため、話が合わないスタッフの場合余計な気をつかってしまうことも。
全身脱毛で疲れないためにできる5つの対策方法
サロン・クリニックによって、直前に予約をキャンセルするとペナルティが課されるところもあります。また、直近の予約も難しくなるからと「少しくらい体調が悪くても大丈夫」と無理をして脱毛をすることはやめましょう。
脱毛は安全とはいえ体に大きな負担を掛けます。体調が万全ではない状態で脱毛をすると疲れやすいばかりか、更なる体調の悪化を引き起こすことも。
「風邪気味かも」「生理になってしまった」など、体調が万全でない時は無理せず脱毛を見送るようにしましょう。
サロン・クリニックでは施術前後の薬の服用を禁止しています。
低用量ピルや便秘薬など一部は認められているものの、脱毛効果に影響を与えるほか肌トラブルを引き起こす可能性もあるため、基本的に薬を服用しながら脱毛をすることはできません。
特に注意しなければならないのが、薬で持病を抑えている人です。薬の服用を中止することで脱毛後疲れやすくなるだけでなく、体調不良を引き起こすことも。最悪の場合、持病を悪化させてしまうかもしれません。
薬は自己判断で服用をやめるのではなく、薬をストップしても問題ないか、脱毛をしても大丈夫か、主治医にしっかり確認するようにしましょう。
薬の服用以外にも、サロンやクリニックでは脱毛前に次のことをNGとしています。
紫外線を浴びると、外からの刺激から体を守るため肌のメラニン色素が増加します。この状態で施術を行うと、脱毛の光がメラニン色素に過剰に反応をして肌への負担が大きくなり、疲れやすくなるだけでなく火傷の危険性が高まります。
飲酒をすると血行がよくなるため、通常よりも肌トラブルを起こすリスクが高くなります。さらにアルコールは、肝臓で分解される時に体内の大量の水分を奪うので、血液もドロドロになって疲れに繋がってしまいます。
予防接種は、健康な状態で接種しても病気にかかることはありませんが、免疫を作り出すため体内では一時的に病原菌と戦うことになります。一見健康に見えても、体調は万全というわけではないので、脱毛をすると体調不良を引き起こす可能性が高くなります。
サロン・クリニックで禁止されていることは、疲れやすくなるだけでなく体調不良にも繋がります。「少しくらいなら大丈夫」と無理をせず、禁止されていることは必ず守るようにしましょう。
全身脱毛にかかる時間はサロン・クリニックによって異なります。できるだけ施術時間が短いところを選べば拘束時間も短くなるため、疲れにくくなります。
下に大手サロン・クリニックの全身脱毛にかかる時間をまとめました。
サロン・クリニック名 | 全身1回にかかる時間 |
---|---|
60分 | |
90分 | |
90~120分 | |
60分 | |
120分※ | |
90~120分※ | |
120分 | |
240分※ |
※施術の分割も可能
全身1回に掛かる時間を見ると、サロンではシースリー、クリニックではブランクリニックが最短です。
使用するマシンの違いから、サロンよりもクリニックの方が施術時間はかかりますが、クリニックの中には全身を何回かに分割して施術ができるところもあります。
それでも施術時間が長いと感じる人は、体に負担を掛けないように部分脱毛を選ぶのも1つの方法です。
先ほどもお話したように、一般的なフラッシュ脱毛やレーザー脱毛は、毛根のメラニン色素に反応をする光を照射して毛乳頭に高熱のダメージを与えるため、どうしても痛みを感じやすくなってしまいます。
しかし、最近はメラニン色素をターゲットとしない新しい脱毛方法の人気が高まっています。
脱毛方法 | 特徴 | サロン | クリニック |
---|---|---|---|
SHR方式 | 弱い光を連続して照射して毛包に熱を蓄え、発毛因子を作るバルジ領域にダメージを与える。 | ストラッシュ ラココ |
リゼクリニック クレアクリニック |
ハイパースキン法 | 毛根ではなく、バルジ領域から作り出される発毛因子にダメージを与える。 | ディオーネ | なし |
どちらも低出力の光でダメージを与えることができるため、メラニン色素をターゲットとする脱毛方法のような高温が発生せず、痛みが少ないというメリットがあります。
痛みに弱い方は、初めから上のような痛みの少ない脱毛ができるサロン・クリニックを選ぶと良いでしょう。
疲れないためにも万全のコンディションで脱毛に臨もう
体調が万全と思っても、脱毛は体に負担をかけるため疲れを感じることはよくあります。
疲れを感じるということは、体に何かしらの負担がかかっている証拠です。「早く脱毛を終えたいから」と無理をせず、コンディションを整えてから全身脱毛を行うようにしましょう。
また、体調不良にまで繋がらなくても、毎回脱毛後に疲れを感じるのであれば、サロンやクリニック、また施術自体が合っていない可能性もあります。
脱毛は1回で終わることはありません。リラックスして施術ができるように、自分にピッタリ合ったサロン・クリニックを見つけてくださいね。