一昔前は「脱毛」というと高価なイメージがあり、なかなか手が出せませんでしたが、最近は価格もリーズナブルになり身近な存在になってきました。ムダ毛のないスベスベ肌が手に入る脱毛ですが、一方でリスクもあるということをご存知ですか？
脱毛をする人が年々増加する中、肌にトラブルが起きたという相談も増えています。脱毛を安全に行うためにも、リスクについて学んでおく必要があるんです。
そこで、脱毛によって起こるリスク、トラブルの回避方法、安全に脱毛できるサロンの選び方などをご紹介します。脱毛を始める前にご一読くださいね。
お品書き
脱毛は「絶対安全」とは言えない
私たちの身体に生えているムダ毛は、一見何の役割も果たしていないように思いますが、紫外線や外の刺激から肌を守り、保温や断熱の働きをするなど体を守る役割を果たしてきました。生活環境が変化したことでムダ毛は存在意義を無くしつつありますが、本来人間の身体には必要なものです。「ムダ毛」といいつつも、無駄なものではないのです。
脱毛は、本来私たちの身体にあるべき「ムダ毛」を無理矢理引き剥がすので、肌への負担が全くないというわけではありません。特に脱毛サロンのフラッシュ脱毛やクリニックのレーザー脱毛は、毛根に大きな熱ダメージを与えるので、肌が弱い人でなくてもトラブルを起こす可能性があります。
実際、国民生活センターには肌にトラブルが発生したという相談も寄せられています。脱毛は安全性が高いと言っても「絶対」はありません。万が一のトラブルの時にもすぐに対応できるように、リスクについて学んでおく必要があります。
脱毛が引き起こす肌トラブル
脱毛後の肌トラブルとして多くあげられるのが「肌の乾燥」です。
脱毛サロンのフラッシュ脱毛やクリニックのレーザー脱毛は、毛根部分に光による熱ダメージを与えます。一般的なフラッシュ脱毛の熱は60～80度、レーザー脱毛になると200度までに上がります。高熱を一気に与えるため肌の水分が失われやすく、脱毛後は肌が乾燥した状態になりやすいのです。
肌が乾燥をすると角質層のバリア機能も失われるので、かゆみや肌荒れを引き起こしやすくなります。
フラッシュ脱毛やレーザー脱毛をすると、毛が脱毛前よりも濃く太くなる「硬毛化」や、毛が増える「多毛化」という症状が表れることがあります。
実際毛が太くなることはあったとしても、毛穴が増えることはないので、産毛が太くなることで毛が増えたと感じる可能性が高いと言われています。
硬毛化・多毛化の原因ははっきりと判明していませんが、ほとんどが元々毛の量が少ない部位や産毛に起きています。フラッシュ脱毛やレーザー脱毛はメラニン色素に反応をしてダメージを与えるので、濃く太い毛には強い熱ダメージを与えることができますが、細く薄い毛には弱い熱ダメージしか与えられません。熱量が弱いため、毛根を破壊するほどのパワーがなく、逆に活性化させていまい硬毛化・多毛化を引き起こすとも言われています。
毛嚢炎は、脱毛後の毛穴に雑菌が入りこんで炎症や化膿を起こす症状です。脱毛後は肌のバリア機能が弱まるため、雑菌が侵入しやすくなります。特に顔など皮脂の分泌が多い場所、濃く太い毛が多いワキやデリケートゾーンなどに起こりやすいです。
軽い毛嚢炎なら肌を清潔に保つことで症状は改善されていきますが、酷い場合は皮膚科で治療を行いましょう。
フラッシュ脱毛やレーザー脱毛は、毛根部分に高熱のダメージを与えて毛を生えにくくします。サロンやクリニックでは安全性を確認し、肌をクールダウンさせるなど火傷の対策も行っていますが、乾燥など肌の状態によってはダメージを受けやすくなり軽い火傷を起こす方もいます。
また、フラッシュ脱毛やレーザー脱毛はメラニン色素に反応をします。日焼けをすると紫外線から肌を守る為にメラニン色素を発生させるため、肌が日焼けした状態で脱毛をすると過剰反応を起こし、火傷のような炎症を起こすこともあります。
脱毛は自己処理よりも圧倒的にリスクが少ない
脱毛のリスクを見ると「脱毛って危険が多いの？」と思うかもしれません。しかし、多くのサロンやクリニックでは、トラブルを引き起こさないようにカウンセリングで肌質をしっかりとチェックし、安全性を確認してから施術を行っています。施術後もトラブルを避けるようなケアを十分に行います。
肌のトラブルは脱毛だけに限ったことではありません。カミソリや毛抜きなどを使用した自己処理でも毛嚢炎や、埋没毛、色素沈着など様々なトラブルを引き起こします。自己処理はお金も掛からず手軽ですが、脱毛よりも処理の頻度が高いためトラブルも引き起こしやすいんです。
アフターケアをしっかりと行えば、自己処理よりも脱毛の方がずっと肌に優しいんですよ。
脱毛は人体に影響があるの？
フラッシュ脱毛やレーザー脱毛の光は毛を映えにくくするほどのダメージを毛根に与えるので、「身体にも何か影響があるのでは？」と心配になるかもしれません。
光には様々な種類が在ります。よく知られているものでは、レントゲンに使用されるX線やリモコンなどに使用されている赤外線などがありますが、脱毛機の光は可視光線と呼ばれる目に見える光です。可視光線にはX線のように遺伝子に影響を与えるほどのパワーはなく、人体への影響もほとんどありません。安心して施術を受けて大丈夫です。
ただし注意点として、光を直視してはいけないということが上げられます。脱毛機の光はメラニン色素などの黒い色に反応するため、直視すると眼球にダメージを受ける可能性があります。また、熱量が大きくなると火傷の危険性も高まるため注意が必要です。
脱毛後にできる肌トラブル回避法
脱毛時に肌のトラブルを引き起こさないために、以下の点に注意しましょう。
脱毛時、肌が乾燥していると痛みや肌トラブルを引き起こしやすくなります。さらにフラッシュ脱毛やレーザー脱毛は毛根に熱によるダメージを与えるため、肌の水分が失われます。脱毛前後は肌をしっかりと保湿することが大切です。
フラッシュ脱毛やレーザー脱毛はメラニン色素に反応をします。肌が日焼けをするとメラニン色素が生成されるため、光を照射すると肌に余計な負担を与え赤みや腫れなど火傷の状態を引き起こします。
また、脱毛後も肌は軽い火傷状態になっています。さらに日焼けをすると、肌に余計な負担がかかり肌トラブルを招きます。脱毛期間中は日焼けをしないように、しっかりと肌をガードしなくてはなりません。
お風呂やマッサージ、運動など体を温める行為は血行を良くします。脱毛をした後、肌は軽い火傷状態になっているので、血行を良くすると炎症などを引き起こす可能性があります。
また、汗をかくと細菌も繁殖しやすい状態になります。脱毛当日や脱毛後は、新陳代謝を高める行動には注意しましょう。
リスクを減らす脱毛サロンやクリニックの選び方
危険やトラブルを避けるためには、サロンやクリニックの選び方もとても大切です。
脱毛は誰が行っても同じというわけではありません。経験が多ければ多いほど、肌の状態を適切に判断することができ、効果的で肌に負担の少ない脱毛を行うことができます。脱毛サロンやクリニックを選ぶ時は、経験豊富なスタッフがいるかというのはとても重要です。
そして、万が一トラブルが起きた際にどのような対処をしてくれるかという点も事前に確認しましょう。医師によるサポートがあるか、薬や治療などの保証をしてくれるかなど、リスク回避やトラブル対策をしっかり行っているところを選ぶと安心ですね。
対策をすれば全身脱毛はとっても安全
全身脱毛には様々なリスクがあるということがお解かりいただけたでしょうか？
脱毛が初めてという方は、リスクと聞くと不安も大きいかもしれません。けれども対策をしっかりと行えば、全身脱毛はとても安全なのでご安心くださいね。
自分にピッタリ合った安心できるサロンを選び、脱毛に向けてコンディションを整え、ツルツル肌をゲットしてくださいね。
